2012年11月1日木曜日

南さつま市定住化促進委員会(その4)

既に1週間ほど前になるが、第4回の「南さつま市定住化促進委員会」が開かれた。

あなたの移住トコトン! 応援事業」と「起業家支援事業」の2本立ての施策案をまとめ、その他いろいろな施策をパッケージにしたものを移住定住推進施策群とする方向だ。

この構造はこれまでの議論で大体決まった感じだったので、今回はやや細かい話となった。意見交換全体の内容は要約しないが、私が空き屋バンクについて発言した内容をちょっとだけ紹介したい。

空き屋バンクについては以前このブログでも取り上げたが、その利用は低調だ。その理由は次の2つが大きいと思う。第1に、法事などで時々使用するからということ。そして第2に、人に貸すにはまず片付けなければならないが、片付けるのが面倒だということ。実際、ほとんど倉庫的な利用がされている空き屋は多いと思われる。

しかし、倉庫とはいえ内実はガラクタの山というケースがほとんどだろう。つまり、処分するのが面倒だから事実上置きっぱなしにしているだけで、家財管理としての倉庫ではない。また、そうなっている場合は既に所有者は現地を離れており、さらに高齢化している場合も多い。持ち主側としても、結局いつかは身辺整理をしなくてはならない、という懸案をかかえたまま過ごしているのではないか。

そこで、「片付けて空き屋バンクに登録すれば補助金を出す」という制度があったらどうか、と発言した次第である。空き屋を貸して賃料をもらいたいという人は少ないと思うが、いつかはしなければならない片付けに補助金が出るとなれば、飛びつく人もいるかもしれない。

事実、「片付け補助金」というのは他の自治体で既にあり、ちょっと調べただけだが例えば島根県飯南町で実施されている。飯南町の場合は「経費の半額を助成」だが、定額でもいいと思うし、いっそのこと「役所が無料で片付けます」でもよい。

その代わり、片付け当日に置いてある家財は問答無用で全て回収することにして、廃校になった小学校の教室にでも置いておき、市民が少額で購入できるようにすると面白い。 古民家のようなところも多いので、見る人が見れば価値の高い民具や家具も集まるかもしれない。もちろんほとんどはガラクタだろうけど、その方が宝探しのようで楽しいと思う。

我が家の周りにも空き屋が数軒どころではなくあるが、有効利用されているとは言い難い。つまり、空き屋はあるのに入居可能な「物件」はない。いろいろと事情があるのはわかるが、この地域で家探しをしてもほとんど物件が見つからないのは、移住者を呼び込む以前に、住民にとっても困った問題である。

役所の方では、新築への補助金とか、市有地をデベロッパーに格安で払い下げてマンション等を開発するとかの案を出していて、新しく家を建てる方に熱心なようだ。しかし、空き屋問題はこれからどんどん加速していくことが予期されるので、そういう観点でも施策を検討してもらいたいと思う。空き屋をこのまま放置していると、この地域は廃屋だらけのゴーストタウンになってしまいそうである。

【参考リンク】
南さつま市定住化促進委員会(第1回)
南さつま市定住化促進委員会(第2回)
南さつま市定住化促進委員会(第3回)

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