2012年1月23日月曜日

古民家の物件を見つける一つの方法

全国のいろいろな自治体がやっていると思うが、「空き屋バンク」というのがある。私の住む南さつま市にも、それはある。

私は、狙ってそうなったわけではないけれど、一応「古民家」と呼ばれるものに住んでいる。古民家には、今の家にはない魅力があるから、多くの人が憧れる。しかし、古民家の物件を見つける手段はあまりない。それは、古民家と呼ばれる物件が、通常の不動産マーケットに出にくいことによる。

そこで、もし、古民家の物件を探している人がいたら、地域の「空き屋バンク」をチェックするのは損ではない。「空き屋バンク」というのは、空き屋になった住居を自治体に登録しておき、希望者が参照できるシステムで、通常、普通の不動産情報誌(例えばSUUMOとかCHINTAIとか)と同じ機能を果たす。

一見「そんなのは行政がやらなくても、民間の不動産屋に任せればいいじゃないか」と思うが、存在意義はある。なぜか。

まず、田舎の空き屋というのは、通常の不動産マーケットには相容れない物件が多い。築年数が何十年を超えていたり、住むために大規模な改修が必要だったり、そもそも、持ち主が貸すことにあまり積極的でなかったりする(これが一番大きい)。

そこを、「地域資源を生かす」という名目で行政が不動産業者との橋渡しをするわけだ。田舎では、行政と人々の暮らしは近い。役場の人に「○○さん、空き屋にするなら、空き屋バンクに登録しておきませんか?」と勧められて登録するのは、不動産屋に仲介を依頼するよりもずっと敷居が低い。

だから、古民家みたいな、普通の不動産マーケットには出にくい物件が、そこには登録されていたりする。 南さつま市の空き屋バンクのWEBサイトを見ていてびっくりしたのは、建築年次が明治18年の物件が成約を見ていたことだった。明治18年といえば、1885年。築130年近い古民家だ。こんなのは、普通の不動産情報誌には、まず出てこない。

ただ、南さつま市の空き屋バンクに登録されている数は、まだそんなに多くない。実際には、空き屋となっている建物はずっとたくさんあるので、もし空き屋を持っている人で貸してもいいと言う人は気軽に登録して欲しいし、またそれを促す意味でも、空き屋を探している人には積極的に使ってもらいたいと思う。

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